果たして儂ら一族は2時30分までに「あそこ」に着くことはできるじゃろうか? そんな衝撃的なフレーズで終わった前回。 「ねぇねぇ、一体『あそこ』ってどこ?」 「オヤジさん、じらさないでぇ~~~~~」 「あぁ、早くぅ~~~、早く『あそこ』を、『あそこ』のコトを、お・し・え・て………」 「時間どおりにちゃんと……イったの?」 皆しゃんのそんな心の声にお応えして、「あそこ」での顛末を堂々、お披露目いたしますじゃ 2時30分までに着かなくてはいけない「あそこ」の正体、実は今回の旅行のメインエベントである最上川舟下りの乗船時間でごじゃります。 儂の綿密なスケジュールによると、午後2時30分に乗船場に着いて、2時50分の舟に乗って、4時頃にはホテルに向かって出発して、天童温泉に5時20分頃着いて、食事までの間、近くのブックオフに行ったり温泉に入ったりして…………、そんな予定を組んでおりました。 しかし、神様に見放されてしまった儂ら一族が乗船場に到着したのは、3時ちょうど。 もうちーと早く道の駅を出発しておったら、なんとか間に合ったんじゃろうが、結局4時に出港する最終便に乗ることになってしまいましたじゃ。 お陰で出港まで、1時間も待たなくてはいけましぇん。 ところで今回のスケジュールで、儂はとんでもないミステークをしておったんじゃ。 儂ら一族を乗せたクルマは、非情にも最上川の上流に向かって進行しておったのでごじゃります。 カンタンに言うと……、 1.船着き場を横目で眺めながら上流にある乗船場で切符を買う。 2.下流に向かって舟下りを楽しむ。 3.儂らが舟下りを楽しんでいる間、有料でクルマを下流に運んでもらう。 3.そして再び宿泊先の天童温泉がある上流に向ってひた走る。 つまり、クルマで移動する際、2時間ほど前に見た景色と同じ風景を、同じ方向から二度楽しめる、という、めったにできない体験ができるというワケじゃ。 人はそれを時間のロスと言う。 ま、旅の恥はかき捨てじゃ。 それにしても暑い。 いくら山の中でも、真夏の暑い陽射しが儂ら一族を容赦なく照り続けるぜ。 ああ、喉が渇いたぜ。 ああ、喉が渇いたぜ。 お、あそこに「水」いう文字が書かれた建物があるぜ。 一杯やるか。 そう思いながら、「水」の建物に近づいた儂と女房は、思わず驚愕の声を発してしまった、ぜ。 「水」と書いてありながら、そこにあったのは自動販売機。 タダの水でいいのに、お茶とかジュースとか、そんなものじゃなくて、……タダの水でいいのに。 儂と女房は仕方なくお茶を買って、ふたりで分け合いました。 出発までの1時間は、とても長かった。 儂ら一族は、思い思いに時間をつぶしておったよ。 買う気もないのに売店で、商品の傘を勝手にかぶったり、 とにかく写真を撮りまくったり、ケータイでメールをしたり、立ち止まったまま一点をじーっと見つめていたり、 背の届かない顔ハメ看板で、必死に顔を出したり引っ込めたり、さまざまに時間を楽しんだんじゃ。 そして乗船時間がようやく訪れましたじゃよ。 いやはや、長かったですじゃ。 旅行先で過ごすムダな時間ほど、もったいないものはない。 1時間あったら、もっと別の楽しみ方があったかもしれましぇん。 でも、このムダな時間も、あとから思えば………、って、今回はなんとなくムダな時間が多過ぎじゃ。 さて、係の人が儂ら一族を案内してくれたのが、 なぜかイカダじゃ。 この舟で川下りか? そりゃあんた、あんまりですじゃ。 と、思っていたら、暑さで頭がボーっとしてしまったようじゃ。 儂だけ違う方向へさまよってしまったよ。 でも、なんでイカダがあるんじゃろ? さて、最終便ということもあって、たくさんのお客さんが儂と運命を共にしてくださる。 ありがたいことですじゃ。 船頭さんは、この業界でナマリNo.1の田中さんと、 ぴかぴか度No.1の西田さんじゃ。 いずれも最上川舟下り公式サイトより それにしても、楽しかったなぁ〜。 途中に立ち寄った売店(船頭さんはコンビニと呼んでおった)で、ビールやアイスクリームを買って、夕方の涼しい風を浴びながらの舟下り。 まわりの景色も美しかった。 ああ、1時間ムダにしただけのことはあったよ。 もしも2時50分の舟に乗っておったら、きっと暑くて暑くて……、こんな夕暮れの爽快感はなかったじゃろう。 約1時間の舟下りを楽しんだ儂らは、 なまりNo.1の田中さんとお別れをして、元気よく2時間前に眺めた景色をもう一度楽しみながら、宿泊先の天童温泉に向かうのであった。 次回につづく。 お願いですじゃ。何か買ってくだされ!!!!↓